
【NQNニューヨーク=森川サリー】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、終値は前営業日の26日に比べ289ドル30セント高の4万7716ドル42セント(速報値)だった。目新しい取引の材料が少ないなか、米連邦準備理事会(FRB)が12月会合で利下げに動くとの観測から主力株に買いが入った。
FRBが12月9〜10日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めるとの観測が高まっている。米短期金利先物の値動きから市場が織り込む政策金利の予想を算出する「フェドウオッチ」によると、12月に政策金利を0.25%引き下げる確率は28日昼時点で86%前後と、前営業日の83%台から上昇した。
ダウ平均は310ドルほど上げる場面があった。28日は感謝祭の翌日で13時までの短縮取引で、休暇を取る市場参加者も多かったとみられる。薄商いのなかで物色の方向が定まらず、値動きが大きくなりやすかったとの指摘があった。
米取引所CMEグループの電子取引システムで米東部時間27日夜にシステム障害が発生し、株価指数の先物・オプションの取引が同28日朝に再開した。市場では「通常取引の前に復旧したこともあり、相場への大きな影響は見られなかった」(インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏)との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株の一角に買いが入りやすかった。IBMやマイクロソフトも高かった。半面、エヌビディアとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は下げた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5日続伸し、終値は前営業日比150.996ポイント高の2万3365.686(速報値)だった。
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