イスラエル軍に殺害されたヒズボラ幹部の葬儀に参列した支持者ら(24日、レバノン・ベイルート)=ゲッティ・共同

【カイロ=共同】レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラの指導者カセム師は28日のテレビ演説で、軍事部門トップ、タバタバイ氏がイスラエル軍に殺害されたことを巡り「われわれは対応する権利がある」と主張、イスラエルへの報復の可能性を示唆した。実際に攻撃すればイスラエル軍が反撃に踏み切るのは必至。緊張が高まる恐れがある。

カセム師は、タバタバイ氏殺害について「露骨な侵略行為で、凶悪犯罪だ」などとイスラエルを非難。「降伏しない」などと訴え、イスラエルに対抗する構えを示した。イスラエル軍は昨年11月の停戦合意発効後もレバノン領への攻撃を続けている。

ヒズボラは2023年10月のパレスチナ自治区ガザの戦闘開始後、イスラム組織ハマスとの共闘を掲げ、イスラエルを攻撃。ただヒズボラは、イスラエル軍に幹部を殺害されるなどして弱体化しているとみられている。

一方、イスラエル軍はガザで10月10日の停戦発効後も散発的な攻撃を継続。ガザ保健当局によると、停戦発効後の死者は350人以上。戦闘開始後の死者は6万9700人を超えている。

【関連記事】

  • ・イスラエル、ヒズボラ幹部殺害と発表 レバノンを攻撃
  • ・イスラエル軍、レバノンに攻撃 ヒズボラの戦闘員狙い

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。