
【サンパウロ、ロンドン=共同】今年のノーベル平和賞に選ばれた南米ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏が、ノルウェーの首都オスロで10日に開かれる平和賞の授賞式に出席する意向を表明した。マチャド氏と会話したノーベル賞委員会の補佐機関ノーベル研究所の広報関係者が6日、共同通信に明らかにした。
マチャド氏は、マドゥロ政権の迫害から身を守るためにベネズエラ国内で姿を隠している。ノーベル研究所の広報関係者によると、マチャド氏と5日に話したところ「オスロに行く」と語ったという。安全上の理由から出国方法や到着時期など詳細は明らかにしなかった。本人が来られない場合は、娘が代理で出席することも確認した。
授賞式には、昨年7月のベネズエラ大統領選に野党候補として出馬し共闘したゴンサレス氏も5日、出席する意向を明らかにした。滞在先のイタリアでスペイン通信の取材に応じた。
マチャド氏を支持するパラグアイ、パナマ、エクアドルの中南米3首脳が式典に参加する意向を表明。南米アルゼンチンのミレイ大統領も、マチャド氏が出国できれば出席する方向で調整を進めている。
大統領選ではマチャド氏の出馬が禁じられ、ゴンサレス氏が代理として立候補した。両氏は独裁色を強めるマドゥロ政権の転換を訴えたが、選挙管理当局が詳細な開票結果を示さずマドゥロ大統領の勝利を発表。米国などはゴンサレス氏が勝利したとの立場を取る。
選挙後の昨年9月、当局の圧力から逃れるためにゴンサレス氏はスペインに亡命。欧州連合(EU)欧州議会は昨年12月、優れた人権擁護活動をたたえる「サハロフ賞」をゴンサレス氏とマチャド氏に授与した。
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