スウェーデンの首都ストックホルムのいてつく寒い夜、ノーベル賞の晩餐(ばんさん)会が行われる市庁舎のれんが壁に、広島の原爆ドームが映し出され、千羽鶴が色鮮やかな光となって羽ばたいていく。
平和をテーマにしたプロジェクションマッピングのイベントで、昨年平和賞を受賞した日本被団協をはじめ、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世や赤十字など、過去の受賞者や団体にちなんだイメージが次々と投影される。10日の授賞式を前に始まり、14日まで開催予定。
企画を手がけたフランス人アーティストのヤン・ンゲマさんは、日本被団協について、「核兵器の被害やその影響を伝える非常に重要な活動をしてきた。今この時代に特に重要な存在です」と語る。
ロシアのウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ問題など、世界各地で平和が脅かされる今、多様なコミュニティーのために平和を表現する方法を模索したという。
ホームページに寄せたコメントでは、「受賞者たちが守ってきた大義の中には、今日もなお特に脅かされているものがある。こうした課題に、このイベントを通じて改めて光を当てることが重要だと考えている」と述べている。
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