今年のノーベル平和賞を受賞したベネズエラの野党指導者、マリア・コリナ・マチャド氏（58）が近く、ノルウェーの首都オスロを訪れる。母国の当局から身を追われているが、ノーベル委員会に10日、「いま向かっている」と語った。

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　「すぐに飛行機に乗らないといけない」

　委員会が10日昼に公表した電話の音声で、マチャド氏はそう語った。授賞式に間に合わないことを謝罪しつつ、「オスロに行く」と断言。娘のアナさんも授賞式で、「あと数時間で、彼女をここオスロで抱きしめることができる」と明かした。

　マチャド氏は昨年の大統領選の結果に異議を唱えたとして当局から立件され、現在はベネズエラ国内に身を潜めて暮らす。国外に出れば「逃亡犯」になると当局から脅されていた。

　また、ノーベル委員会がノルウェーメディアに明かしたところでは、国内外で多数の殺害予告を受けていた。出国は難航を極めたとみられ、9日の前日会見は急きょ中止に。授賞式も欠席した。

　米紙ウォールストリート・ジャーナルは10日、複数の米当局者の話として、マチャド氏が9日、ボートを使って出国し、カリブ海に浮かぶキュラソー島（オランダ領）に向かったと伝えた。安全を守りながらオスロへ来るための「秘密作戦」で、支援者も公にならないように尽力したという。

　マチャド氏がいつオスロに来るのかは不明なままだが、ノーベル委員会の関係者は取材に「11日に何かしらのイベントがあるかもしれない」と語った。

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