欧州連合(EU)は12日、150ユーロ(約2万7千円)未満の少額の輸入品に対し、一律3ユーロの関税を課すことを決めた。来年7月1日から導入する。「SHEIN(シーイン)」や「Temu(テム)」など中国発のネット通販サイトが発送した商品の急増を受け、締め付けを強化する。
EUはこれまで、域外から発送された150ユーロ未満の輸入品への関税を免除してきた。来年7月以降、付加価値税が課されている全輸入品を対象に、品目ごとに3ユーロの関税を課す。EU域内向けのEC(電子商取引)の93%に相当するという。
EUの行政を担う欧州委員会によると、昨年にEU域外から発送された150ユーロ未満の荷物は1日当たり約1200万個に上り、2022年の3倍に急増。このうち91%が中国から発送されたものだった。
シーインは会社の詳細を明らかにしていないが、英BBCによると、中国国内にある約5千カ所の工場で商品を製造し、各国に発送している。
中国発のネット通販をめぐっては、米国も今年8月、800ドル(約12万5千円)未満の輸入品に対する関税免除を撤廃し、締め付けを強めている。
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