工場を視察する(手前左から)北朝鮮の金正恩総書記、娘、妻(15日)=朝鮮中央通信・共同

【ソウル=小林恵理香】北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が15日に平壌郊外の複合商業施設と工場の竣工式に出席したと報じた。北朝鮮は同日、地方に建設した複数の工場で竣工式を開いており、2026年1月にも開催が見込まれる朝鮮労働党大会を前に地方振興を強調する狙いとみられる。

金正恩氏は商業施設と工場の内部を視察した。商業施設は食品や衣類をはじめ電子機器を取り扱い、映画館や図書館を併設する。一連の行事には李雪主(リ・ソルジュ)夫人と、娘の「ジュエ」氏が同行した。

金正恩氏は地方振興政策として24年から10年間、毎年全国20カ所に工場を建設し、地方の生活水準向上をめざす「地方発展20×10政策」を掲げる。完工式で「新時代の地方発展政策の受益者は地方の住民にほかならない」と語った。

今回完成した商業施設がある平壌郊外には11月に病院も完成している。どちらも25年2月に金正恩氏が着工式に出席しており、地方振興策における最初の事業とみられていた。

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