
【NQNニューヨーク=矢内純一】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比164ドル55セント高の4万8278ドル81セントで推移している。前日まで下げが続いていた後で、主力株の一角を買い直す動きが出ている。ただ、その後は上値が重く下落に転じる場面もある。
ダウ平均は前日までの3営業日で589ドル下落していた。前日発表の11月の米雇用統計などの経済指標は強弱が入り交じる内容となり、株売りが優勢だった。ダウ平均と多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は前週に最高値を更新しており、17日は押し目を意識した買いが先行している。
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は17日朝の米CNBCの番組に出演し、一段の利下げの余地があるとの考えを示した。FRBが引き締め的な政策を緩和する方向にあるとの見方も投資家心理を支えている。
アマゾン・ドット・コムが高い。オープンAIに100億ドル以上を出資する方向で協議を進めていると米ネットメディアのジ・インフォメーションが16日に伝えた。オープンAIはアマゾンの人工知能(AI)半導体の導入も検討しているといい、材料視されている。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、オラクルが下落している。米ミシガン州で建設予定のデータセンターを巡り、ファンドが資金拠出をやめると英紙フィナンシャル・タイムズが17日朝報じた。AIを軸にした収益成長に対する不透明感が改めて高まり、売りが優勢となり、一時前日比6%安をつけた。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、セールスフォースが上昇している。ホーム・デポとシェブロンも高い。半面、エヌビディアとキャタピラーに売りが出ている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とブロードコムが安い。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。