NPS / Jacob W. Frank

【ベルリン=共同】ドイツのメルツ政権は17日、フェンスを越えて牧草地などに侵入し、家畜を傷つけるなどしたオオカミの合法的な駆除を可能にする狩猟法改正案を閣議決定した。オオカミの多い地域では管理計画を立て、生息する個体数を調整できるようになる。

ドイツ政府によると、欧州で保護の対象となっているオオカミの個体数は、欧州連合(EU)域内で2012年の約1万頭から23年には2万頭に倍増した。ドイツでは24年に約4300頭の家畜がオオカミに襲われた。

ライナー農相は「オオカミ(の脅威)はもはや日常生活の一部だ。畜産農家にとっては経済的、精神的な負担になっている」と強調した。

EU欧州委員会は24年、欧州の野生生物保護に関する「ベルン条約」の委員会に「厳重に保護」としてきたオオカミの基準を「保護」に緩和することを提案した。緩和は条約の委員会で承認され、25年3月に発効した。

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