
【NQNニューヨーク=田中俊行】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、終値は前週末比227ドル79セント(0.47%)高の4万8362ドル68セントだった。主力のハイテク株が持ち直し、投資家心理を支えた。もっとも高値警戒感もくすぶり、主力株の一角には利益確定目的の売りが出て上値を抑えた。
2026年2月中旬までに人工知能(AI)半導体を中国の顧客向けに出荷を始める意向だと伝わったエヌビディアが上昇した。ダウ平均の構成銘柄ではないが、17日に好調な四半期決算を発表したマイクロン・テクノロジーも一時4%あまり上げた。ハイテク株を取り巻く環境が好転しているとして主力株への見直し買いを誘った。
12月期末が近づいている。機関投資家の保有比率が高いハイテク株を中心に「(運用成績をよく見せるための)『お化粧買い』が入っている」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)ことも、相場上昇につながったとの声があった。
もっとも株式相場の上値は重い。ダウ平均は11日に付けた最高値(4万8704ドル)に接近している。高値警戒感が意識されるなか、一部の銘柄には持ち高調整や利益確定の売りが出た。
ダウ平均の構成銘柄では、メルクやシェブロン、JPモルガン・チェースが上げた。シャーウィン・ウィリアムズやセールスフォース、アメリカン・エキスプレス(アメックス)も買われた。一方、ナイキやウォルマート、スリーエム(3M)が下げた。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、終値は前週末比121.209ポイント(0.52%)高の2万3428.829だった。ワーナー・ブラザーズ・ディスカバリーの上昇が目立った。同社に買収提案するパラマウント・スカイダンスがオラクル創業者兼会長のラリー・エリソン氏による約404億ドルの個人保証を得たと発表し、材料視された。
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