
【NQNニューヨーク=矢内純一】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、終値は前日比79ドル73セント(0.16%)高の4万8442ドル41セントだった。ハイテク株や景気敏感株の一角に買いが入り、指数を支えた。持ち高を積極的に一方向に傾ける市場参加者は少なく、小幅な値動きにとどまった。
23日発表の12月の米消費者信頼感指数は89.1と前月改定値から3.8ポイント低下し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(91.0)を下回った。消費者心理の悪化を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が景気に配慮した政策を続けるとの見方にもつながった。
取引開始直後にダウ平均は一時100ドルあまり下落した。23日朝発表の2025年7〜9月期の米実質国内総生産(GDP)速報値が前期比年率4.3%増と、市場予想(3.2%増)を上回った。米経済の底堅さを示したとして米債券市場で長期金利が上昇した場面では、株売りが優勢となった。
市場では「GDPが米経済の好調さを改めて示し、米株式相場の先高期待が強まった」(インタラクティブ・ブローカーズのホセ・トーレス氏)との見方もあった。
ダウ平均の構成銘柄では、アナリストが買い推奨をしたエヌビディアが上昇した。JPモルガン・チェースやアップル、アマゾン・ドット・コムも高かった。半面、マクドナルドとウォルマートが下落した。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、終値は前日比133.015ポイント(0.56%)高の2万3561.844だった。アルファベットや半導体のブロードコムが上昇した。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も4日続伸した。前日比31.30ポイント(0.45%)高の6909.79で取引を終え、11日に付けた最高値を更新した。
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