米ブルームバーグ通信は24日、米国とウクライナが協議中の20項目からなる最新の和平案について、ロシアが大幅な修正を求める方針だと伝えた。ロシアは大半の項目で譲歩を拒む考えを示しており、依然として早期に和平が実現する道筋は見えない状況だ。
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報道によると、ロシア大統領府に近い人物の話として、ロシアはウクライナ軍の規模や兵器について制限強化を求めるほか、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大の放棄や欧州連合(EU)加盟後のウクライナの中立的地位の保証などに懸念があるとしている。
ロシアのペスコフ大統領報道官は同日、報道について、「コメントしない。(協議内容は)非公開にすべきだと考えている」と述べた。外務省のザハロワ報道官は25日、「偽情報だ。このメディアにはロシア大統領府に近い信頼できる情報源は一切ない」とSNSで反発した。
ただ、ウシャコフ大統領補佐官は21日、最新の和平案について、「大半は我々には絶対に受け入れられないだろう」と述べ、譲歩の考えはなく、米国に修正を求めていく考えを示していた。
ウクライナメディアは24日、ゼレンスキー大統領が記者団に説明した内容として、20項目の和平案の概要を報じた。米欧がウクライナに「安全の保証」を与えるとする一方、領土問題の最終決定は「首脳レベル」で行われる可能性があるとしていた。
ゼレンスキー氏はまた、24日に米ロが協議すると述べていたが、同日中には米ロのいずれからも協議についての発表はなかった。
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