
【NQNニューヨーク=稲場三奈】12月31日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比63ドル24セント安の4万8303ドル82セントで推移している。株式相場が最高値圏で推移するなか、引き続き持ち高調整の売りが出ている。米長期金利の上昇が重荷となっている面もある。
ダウ平均と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前週に最高値を更新した。今週は年末で休暇に入る市場参加者が多いなかで、主力株の一角には持ち高調整や利益確定の売りが出ている。
31日朝発表の週間の米新規失業保険申請件数は19万9000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(22万件)を下回った。労働市場が底堅さを保っており、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを急ぐ必要がないとの見方につながりやすい。
米債券市場では長期金利が前日比0.03%高い(債券価格は安い)4.15%を付ける場面があり、株価の重荷となっている。もっとも年末で薄商いとなっており、値動きは小幅にとどまっている。
個別では、ゴールドマン・サックスやボーイング、IBMが安い。半面、ナイキの上昇が目立つ。エリオット・ヒル最高経営責任者(CEO)が株式を買い増したことが明らかとなり、材料視されている。エヌビディアやJPモルガン・チェース、ベライゾン・コミュニケーションズも高い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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