中国の習近平主席㊧と韓国の李在明大統領(11月1日、韓国・慶州)=聯合・共同

【北京=多部田俊輔、ソウル=小林恵理香】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が5日、北京で会談した。日中間の緊張が高まるなか、中国は対日政策で韓国との連携を呼びかけるとみられる。

首脳会談では、中韓関係の改善に加え、台湾問題や北朝鮮などに関しても議論となる見通し。中国側は国内経済を改善するためにも、韓国企業の中国投資を歓迎する姿勢を示している。

中国国営の新華社によると、5日午前に北京の釣魚台国賓館で中韓ビジネスフォーラムを開き、習氏側近で経済政策を担当する何立峰(ハァ・リーファン)副首相が出席した。

何氏は「韓国企業を含めて各国の企業が中国で投資していくことを歓迎し、発展のチャンスを共有していく」と韓国企業の中国投資を支援する方針を示した。

フォーラムには李氏に加え、サムスン電子やSK、現代自動車、LGの韓国4大財閥の会長を含む企業経営者ら200人が同行。新華社によると、フォーラムには中韓で合計400人が参加したという。

中韓関係は2016年に韓国が米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)導入に合意したことをきっかけに冷え込んだ。当時の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は日本や米国との協力を重視し、中国との関係改善には積極的に動かなかった。

李氏はバランスを保ちながら各国と良好な関係を構築する「実用外交」を掲げる。日本との良好な関係を維持しつつ、中国との関係修復にも意欲を示す。

両首脳は25年11月に韓国で開催したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせて初めて会談した。李氏が中国を訪問するのは25年6月の大統領就任後初めて。韓国大統領としても19年12月の文在寅(ムン・ジェイン)氏以来およそ6年ぶりとなる。

両首脳は北朝鮮問題についても話し合う可能性が高い。李氏は朝鮮半島の非核化や情勢の安定に向けて中国に建設的な役割を果たすよう求めるもようだ。

高市早苗首相の国会答弁をきっかけに、中国は日本に対して強硬姿勢を示す。

中国の外交関係者によると、李氏の訪中が固まったのは25年12月下旬だった。1月中旬で調整する李氏の訪日の前に割り込んだ。中国側は李氏を国賓の待遇で迎えることで、中韓の友好関係を強調するシナリオを描く。

中国側は抗日運動の歴史問題から中韓の連携を訴える。中国メディアは韓国の抗日運動の象徴で亡命政権「大韓民国臨時政府」の幹部だった金九(キム・グ)の生誕150周年などを取り上げており、李氏は7日に上海を訪れて記念イベントなどに参加する。

台湾問題まで共闘を広げる思惑もある。中国の王毅(ワン・イー)共産党政治局員兼外相は25年12月31日、韓国の趙顕(チョ・ヒョン)外相と電話で協議。王氏は「日本の政治勢力の一部が歴史を逆行させ、侵略と植民地支配の罪を覆そうとしている」と主張し、高市政権を批判した。

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