ヘッドホンをつけ、目隠しをされた人物。
アメリカ軍の軍事作戦によって拘束された、ベネズエラのマドゥロ大統領です。

年明け早々、衝撃を与えた今回の軍事作戦は今後、世界にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

ベネズエラの首都カラカスの夜空に爆発音が響いたのは、3日未明のことでした。

アメリカ軍の軍用機がレーダー基地などを攻撃し、特殊部隊が就寝中だったマドゥロ大統領夫妻を拘束。
ニューヨークの施設に連行したのです。

決断を下したトランプ大統領は、特殊部隊がマドゥロ大統領の自宅に突入する様子を滞在中のフロリダ州で見守ったといいます。

今回の攻撃について、「正義のための攻撃だった」などと正当化したうえで、「(政権交代が完了するまで)我々がベネズエラを運営する。マドゥロ氏は致死性薬物および莫大な量の違法薬物をアメリカに密輸した広大な犯罪ネットワークの首謀者だった」と主張しました。

しかし、民間人を含め80人が死亡したなどと報じられる異例の作戦は、物議を醸しています。

攻撃直前に特使がマドゥロ大統領と会談し、経済的にも強いつながりのある中国は「国際法に著しく違反し、ベネズエラの主権を侵害している」などと強く非難。

ロシア外務省も「独立国家主権の侵害だ」と批判しています。

一方、イギリス、フランス、ドイツの首脳はそれぞれマドゥロ大統領の拘束を肯定するコメントを出しましたが、攻撃の正当性については評価を避けています。

また、世界各地で暮らすベネズエラ系住民からは「政府のせいで人々が死ぬのを見てきた私は、この瞬間を待ち望み、神に祈りました。(大統領拘束を)知った瞬間、神の前にひざまずきました」「ニュースを聞いてとてもよろこんでいます。本当にうれしいです。もうすぐベネズエラに戻れるからです」など、歓迎の声が聞かれました。

また、ベネズエラの同盟国キューバの国旗を掲げ、「次はキューバだ」などと叫ぶ人の姿もありました。

さらにトランプ大統領は4日、「ベネズエラが適切に対応しなければ再び軍事作戦を行う可能性がある」と、さらなる攻撃も警告。

これに対しベネズエラ政府は、4日に閣議を開き、ロドリゲス副大統領が暫定大統領を務める方針を確認。

そのうえで、「ベネズエラは平和を望んでいる」「対話が必要だ」などとトランプ大統領に対し融和姿勢を示しました。

高市首相は、5日午後行われた年頭会見で「日本政府として、これまでも一刻も早くベネズエラに民主主義が回復されることの重要性を訴えてきた」などと述べたうえで、「邦人保護の万全を期するとともに、ベネズエラにおける民主主義の回復、および情勢の安定化に向けた外交努力を進めてまいります」と説明するにとどめ、軍事攻撃についての評価については明言しませんでした。

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