イランで続く政府に対する抗議デモをめぐり、米紙ニューヨーク・タイムズは13日、匿名のイラン保健省当局者らの話として、死者が約3千人にのぼったとの情報を伝えた。数百人の治安当局者が含まれるとしている。当局はインターネットを遮断するなどしており、死傷者数についての詳細は不明だが、緊張が高まっている。

 一方、トランプ米大統領は13日、「イランの愛国者たちへ、抗議を続けよ――あなた方の(公的)機関を奪い取れ」とSNSに投稿した。米国などがデモの背後にいるとのイラン側の主張を自ら裏書きしかねない内容だ。「抗議をする人々に対する無意味な殺害が止まるまで、イラン当局者との協議はしない」とも続けた。

 ロイター通信は13日、イラン当局者の話として、約2千人が死亡したと報じた。ノルウェーを拠点とするイランの人権団体「イラン・ヒューマン・ライツ」は12日、死者が「少なくとも648人になった」と発表した。拘束された人は推定で1万人を超えるとしている。当局側は、デモは「コントロール下にある」と説明している。

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 抗議デモは昨年12月28日に首都テヘランのバザール商店主らが始め、全国各地に拡大。デモ参加者と治安部隊の間で衝突も起きている。

 トランプ米大統領は11日に「非常に強い選択肢を検討している」と述べるなど、連日のように介入を示唆する発言を繰り返してきた。米紙ウォールストリート・ジャーナルは11日、トランプ氏が13日にイランに対する次の選択肢について説明を受ける、と報じた。サイバー攻撃や軍事行動といった選択肢が検討される可能性があるという。

 一方、イランのガリバフ国会議長は11日、「米国が軍事行動をとれば、占領地(イスラエル)や地域にある米軍の基地、艦艇は我々の正当な標的となる」と牽制(けんせい)した。

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