ニューヨーク証券取引所

【NQNニューヨーク=矢内純一】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は安く始まった後に上昇し、午前9時35分現在は前日比27ドル28セント高の4万5445ドル35セントで推移している。通常取引終了後の米半導体大手エヌビディアの決算発表を前に内容を見極めたい雰囲気があり、持ち高を一方向に傾ける動きは限られている。

ダウ平均の構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループやマクドナルド、ホーム・デポが上昇している。ビザやシャーウィン・ウィリアムズなどにも買いが入り、指数を押し上げている。ディフェンシブ株や消費関連株の一角を中心に買いが入っている。

エヌビディアは下落している。27日夕に発表する2025年5〜7月期決算では、人工知能(AI)半導体の底堅い需要を背景に大幅な増収増益が見込まれている。半面、中国事業を巡る不透明感は根強い。決算発表後のエヌビディア株の動きが相場全体に影響する可能性があり、ハイテク株を中心に持ち高調整の売りが出ている。

トランプ米大統領が解任を表明した米連邦準備理事会(FRB)のクック理事は法的措置で対抗する姿勢を示している。法廷闘争が決着するには時間がかかる見込みだが、実際に解任されれば、FRBの独立性に対する懸念が一段と高まる。先行きを注視したい投資家が多い。

その他のダウ平均の構成銘柄では、セールスフォースとシェブロンが高い。半面、ボーイングとマイクロソフトが下落している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落して始まった。

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