カナダ銀行のマックレム総裁=ロイター

【ニューヨーク=竹内弘文】カナダ銀行(中央銀行)は28日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を2.25%で据え置くと発表した。政策金利の据え置きは2会合連続。経済物価情勢は中銀の見通しにほぼ沿っていると判断した。一方、「予測不可能な米国の通商政策や地政学リスク」がカナダ経済の不確実性になっているとも指摘した。

記者会見でマックレム総裁は「経済情勢が見通しとおおむね一致して推移することを条件に、政策金利は現在の水準が適切であると政策委員会は判断した」と語った。

カナダの消費者物価指数(CPI)は2025年通年で平均2.1%上昇となり、カナダ銀行の2%目標に近い水準となった。25年12月分は前年同月比2.4%上昇と伸びが加速したが、前年同月の免税という一時的要因が大きいと指摘した。

一方、マックレム総裁は政策委員会が「不確実性の高まりにより政策金利の変更時期や方向性を予測することは困難であるとの見解で一致した」とも説明した。

米国は合成麻薬フェンタニルの密輸対策としてカナダに35%のフェンタニル関税を発動済みで、両国間の貿易協議は停滞している。北米の貿易協定である米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)も7月に内容見直しが予定されている。

英キャピタル・エコノミクスの北米担当エコノミスト、ブラッドリー・サンダース氏は「カナダ銀行の発信は、政策金利の変更が近いことを示す内容でなかった」として26年中は据え置きが続くとみていた。

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