
【NQNニューヨーク=稲場三奈】30日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落し、終値は前日比179ドル09セント(0.36%)安の4万8892ドル47セントだった。トランプ米大統領が同日朝に米連邦準備理事会(FRB)の次期議長を指名した。市場の想定ほど利下げが進まないとの見方から株式に売りが出た。
トランプ氏は30日朝に自身のSNSで、次のFRB議長にウォーシュ元FRB理事を指名すると投稿した。「市場は元FRB理事の指名におそらく安堵したが、想定ほど(利下げに積極的な)ハト派的ではないことへの懸念に移ったようだ」(ノースライト・アセット・マネジメントのクリス・ザッカレリ氏)との受け止めがあった。
30日朝発表の2025年12月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.5%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%上昇)を上回った。市場では「インフレのリスクが完全に消え去った訳ではないことを裏付けた」(エバコアISIのスタン・シプレー氏)との声が聞かれた。
このところ上昇が目立っていた銘柄にも売りが出やすかった。投資家がリスク回避の姿勢を強めた面もあり、ダウ平均の下げ幅は600ドルを超える場面があった。
30日のニューヨーク市場で金や銀の先物相場が大幅に下落した。ダウ平均の構成銘柄ではないが、金鉱山のニューモントや鉱山のフリーポート・マクモランといった関連銘柄に売りが出た。
29日夕から30日朝までに四半期決算を発表した銘柄ではビザが安かった。25年10〜12月期の業績は市場予想以上だったが、国際決済に弱いトレンドがあるとの受け止めが重荷となった。25年10〜12月期の1株利益が市場予想以下だったアメリカン・エキスプレスも下げた。
一方、アップルは小幅高で終えた。25年10〜12月期の売上高が四半期として過去最高となり、26年1〜3月期の売上高見通しも市場予想を上回った。一方、経営陣は半導体メモリー価格の高騰が26年1〜3月期の売上高総利益率を押し下げる可能性を示唆し、上値を押さえた。
その他の個別銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループやナイキが下落した。半面、ウォルマートやコカ・コーラは高かった。四半期決算を発表したシェブロンやベライゾン・コミュニケーションズは買われた。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落し、終値は前日比223.304ポイント(0.94%)安の2万3461.816だった。前日に大幅高となったメタプラットフォームズが売られた。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やパランティア・テクノロジーズも安かった。
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