戦時中の水没事故で朝鮮半島出身者を含む計183人が犠牲になった山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」で人骨が見つかったことに関して、林芳正官房長官は28日の記者会見で、「身元の確認については山口県警において、関係省庁の協力も得ながら適切に対応していくものと承知している」と述べた。

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 市民らでつくる「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会(刻む会)」が25、26両日、海底から頭蓋骨(ずがいこつ)や大腿(だいたい)骨を発見していた。会見で林氏は「山口県警における検査の結果、いずれも人骨と判明したと承知している」とコメント。遺骨調査や収容については「現時点では安全性を確保した上での潜水調査に資する新たな知見は得られていない」と話すにとどめた。

 遺骨収容をめざす「刻む会」は、クラウドファンディングなどで資金を集めて活動。国に支援を繰り返し要請してきた。だが厚生労働省は、遺骨の具体的な所在が特定できないことなどを理由に応じていない。

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