
【NQNニューヨーク=戸部実華】12日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比289ドル74セント高の5万0411ドル14セントと10日に付けた最高値を上回って推移している。米労働市場の悪化懸念が薄れ、投資家心理を支えている。前日に下げた銘柄の一角にも見直し買いが入っている。
前日発表の1月の米雇用統計では雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回り、失業率は低下した。早期の利下げ観測の後退が前日の米株相場の重荷となったものの、米労働市場を巡る過度な懸念は薄れた。12日発表の週間の新規失業保険申請件数は22万7000件と市場予想をやや上回ったが、前の週からは減った。
市場では「労働市場の環境は安定しており、2026年に入って徐々に改善する兆しをみせている」(オックスフォード・エコノミクスのナンシー・ホウテン氏)との受け止めがある。12日は米経済の底堅さや企業収益の伸びを意識した買いが主力株の一角に入っている。前日に売られた景気敏感株やソフトウエア株の一部も持ち直している。
トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が4月に予定する首脳会談で「貿易休戦」を最長1年延長する可能性があると香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。米中貿易摩擦を巡る懸念が和らいだことも、投資家心理を支えている面がある。
ダウ平均は伸び悩む場面もある。週前半にかけて過去最高値を連日更新した後で、高値警戒感や過熱感も意識されやすい。13日には1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、内容を見極めたい雰囲気もある。
個別銘柄ではゴールドマン・サックスやウォルマート、ボーイング、セールスフォースが高い。前日夕発表の25年10〜12月期決算が市場予想を上回ったマクドナルドも上昇している。一方、シスコシステムズが大幅安で始まった。前日夕に四半期決算とあわせて発表した26年2〜4月期の利益率見通しが市場予想を下回り、嫌気された。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で推移している。
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