高市早苗首相は小笠原諸島・南鳥島(東京都)沖でのレアアース(希土類)開発について米国との協力に意欲を示している。3月の日米首脳会談で議題になる可能性がある。日米で中国に依存しすぎないサプライチェーン(供給網)づくりをめざす。

首相は8日夜のニッポン放送の番組で、南鳥島沖でレアアースを含むとされる泥の試験掘削に成功した内閣府主導の計画に言及した。「しっかりと米国にも参加をしてもらって、これをスピードアップしていきたい」と訴えた。
2025年10月に来日したトランプ米大統領と「採掘・加工を通じた重要鉱物・レアアースの供給確保のための日米枠組み」と題した文書を交わしている。首相としては南鳥島沖での採掘プロジェクトも協力事項に位置づけたい考えだ。
日本は精錬など加工技術に強みを持つものの、自国では生産できなかった。南鳥島沖で採掘したレアアースの商用化には量産や輸送も含め課題がある。首相は同盟国の日米で協力する余地があるとみる。

首相は3月19日にホワイトハウスでトランプ氏と会談する。中国は重要鉱物やレアアースの輸出規制を外交カードに使っており、日米共通の懸念だ。会談で経済安全保障の連携強化は主要なテーマになる。
レアアースは世界の生産量の7割を中国が占める。日本は24年時点で63%を中国から調達していた。
いま日中関係が悪化し、中国はレアアース関連製品の対日輸出を制限している。首相が25年11月に国会で台湾有事で存立危機事態になりうると答弁したのが発端だった。
米国もレアアースに関して有志国との連携を探っている。4日に米国で開いた閣僚級会合で日本や欧州連合(EU)とともに中国産レアアースなどの輸入を管理する仕組みを議論した。
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