韓国から飛来した無人機が北朝鮮の領空に侵入したとされる問題をめぐり、韓国の鄭東泳(チョンドンヨン)統一相は18日、軍事境界線付近に設定していた飛行禁止区域を復元させると発表した。飛行禁止区域は南北間で結ばれた軍事合意の一つだが、北朝鮮が軍事偵察衛星を打ち上げたことなどを受け、尹錫悦(ユンソンニョル)政権下の韓国が2023年に効力停止の措置をとっていた。

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 鄭氏は軍警による調査結果として、無人機の侵入は北朝鮮が指摘していた昨年9月と今年1月の2回のほかにも昨年11月に2回あり、計4回だったとした。いずれも3人の民間人によるものだとし、韓国の軍事上の利益を害するなどの場合に成立する一般利敵の疑いで捜査中だという。

 再発防止対策として、南北間の偶発的な衝突防止に向け南北間で18年に取り交わした、飛行禁止区域の設定を含む軍事合意の一部を韓国側から率先して復元する考えを表明した。この合意については、23年に北朝鮮が軍事偵察衛星を打ち上げた際、対北強硬路線をとっていた当時の尹政権が、対抗措置として飛行禁止区域の効力を停止。北朝鮮が軍事合意を事実上破棄していた。

 韓国側は航空関連の国内法も改正し、飛行が制限された空域における未承認の無人機の飛行への罰則を強化するという。

 この問題をめぐっては、鄭氏が今月10日、遺憾の意を表明し、これに対し、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キムヨジョン)氏が12日付の談話で「比較的、常識的な行動として評価する」としつつ、再発防止策を求めていた。鄭氏は18日の会見で改めて北朝鮮に対し「深い遺憾の意」を表明した。

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