ガザ市内を通過するイスラエルの武装車両(29日)=AP

【エルサレム=共同】イスラエル軍は29日、パレスチナ自治区ガザの中心都市、北部ガザ市への攻勢を一段と強める方針を表明した。ガザ市を含む3地域で主に昼間に実施している局地的な戦闘停止を巡り、「ガザ市には適用しない」と発表。ガザ市制圧に向けた準備とみられる。国連がガザ市で飢饉が起きていると認定する中、人道危機がさらに悪化しそうだ。

イスラエル軍は7月下旬、人道支援物資搬入のためガザ市や中部デールバラハなど3地域で午前10時から午後8時まで戦闘を休止すると表明。29日の声明では、ガザ市について「危険な戦闘地域」になると強調した。

中東の衛星テレビ、アルジャジーラは29日、イスラエル軍がガザ市周辺で攻撃を強化したと報じた。南部ハンユニス西方マワシ地区では、避難テントへの無人機攻撃で少なくとも5人が死亡した。イスラエル軍は退避先に指定する同地区への攻撃も繰り返している。

イスラエル軍はまた、イスラム組織ハマス拘束下の人質2人の遺体を収容したと発表した。

世界食糧計画(WFP)のマケイン事務局長は28日、ガザ中部デールバラハの診療所などを視察したと明らかにし、人道状況は「限界点に達している」と訴えた。

一方、ガザの戦後統治の在り方を協議したトランプ米大統領とブレア元英首相らの27日の会合を巡り、米ニュースサイト、アクシオスは28日、イスラエルのデルメル戦略問題相も参加したと報じた。ネタニヤフ首相の腹心、デルメル氏は「ガザの長期占領は望んでいない」と述べ、イスラム組織ハマスに代わる統治主体が必要だと主張した。

ガザ保健当局は29日、戦闘開始後のガザ側死者が6万3025人になったと発表した。飢餓や栄養失調による死者は322人となった。

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