エプスタイン氏との関係が問題視されているビル・ゲイツ氏(1月)=ロイター

【ニューヨーク=内山瑞貴】マイクロソフト共同創業者でゲイツ財団を創設したビル・ゲイツ氏が、少女買春などの罪で起訴され2019年に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏との関係について、財団職員に謝罪したことが分かった。また、エプスタイン氏が当時のマイクロソフト幹部らと広く接点を持ち、経営に関わる内部情報に触れていたことが米司法省の公開資料で明らかになった。

ゲイツ氏、違法行為は否定

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ゲイツ氏は24日、職員向けの説明会でエプスタイン氏との関係により、財団の評判に傷をつけたことを謝罪した。

ゲイツ氏は08年に未成年者の売春をあっせんした罪などで有罪判決を受けたエプスタイン氏と11年以降に複数回会い、同氏のプライベートジェットにも搭乗したと述べた。一方で「(エプスタイン氏所有の)島には行っていない」「違法行為は見ていない」とし、被害女性との関係も無いと否定した。

また、ロシア人女性2人との不倫関係があったことも認めた。エプスタイン氏がその事実を把握していたと説明しつつ、同氏の犯罪とは無関係だと述べた。

財団の広報担当者は日本経済新聞に対し「年2回の職員向け説明会で率直に質問に答え、自身の行動の責任を取った」とコメントしている。

エプスタイン氏、友人にマイクロソフト幹部職を打診か

米司法省が公開した資料によると、エプスタイン氏は当時のマイクロソフト幹部らと関係を築き、内部情報を得ていた。

米司法省が公開した11年7月のエプスタイン氏宛の電子メールでは、マイクロソフトの最高経営責任者(CEO)人事を巡る内部動向が書かれてる。送信者は編集で黒塗りされているが、ビル・ゲイツ氏の一時的な復帰案が検討されていたことや、当時の幹部に対する評価が記されている。

また公開された13年8月の電子メールでは、エプスタイン氏は友人で実業家のトーマス・プリツカー氏に対し「マイクロソフトを率いることに関心はあるか」と打診していた。プリツカー氏は08年の有罪判決以降もエプスタイン氏と交友関係を続けたことが問題視され、2月に米ホテル大手ハイアットの取締役会会長を辞任している。

13年7月には元マイクロソフト幹部のシノフスキー氏が、ノートパソコン「サーフェス(Surface)」の販売不振や在庫評価損に関する内部やりとりをエプスタイン氏に転送していた。

マイクロソフトは「エプスタイン氏と個人的な立場で行動していた元マイクロソフト社員との間で交わされたメールを読んで失望した。その中には幹部が会社との退職条件交渉を進める中で、当社の機密情報をエプスタイン氏と共有していたことも含まれている」とコメントした。

【関連記事】

  • ・エプスタイン文書、ゲイツ氏らに新疑惑 ダボス会議も交友の舞台か
  • ・エプスタイン問題、米西部の牧場でも犯行か ハイアット会長も辞任
  • ・エプスタイン問題、米ゴールドマン幹部が辞任へ 経済界で辞職ドミノ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。