
【ヒューストン=大平祐嗣】米南部テキサス州で29日、新たな選挙区の区割りがアボット知事(共和党)の署名で成立した。2026年秋の中間選挙を前に、テキサス州では共和党優位がより鮮明となった。野党・民主党のカリフォルニア州知事は同党に有利な選挙区への再編で対抗している。
共和、民主の両党は上院・下院で議員が改選となる中間選挙に向け、自らの党に有利な選挙区を増やす区割り案の導入を進めている。特に党の地盤が固いテキサスやカリフォルニアといった州で制度改正による応酬に発展していた。
区割りはテキサス州議会の下院と上院で21日までに可決していた。州知事の署名で正式に成立した。アボット知事は「テキサスは議会でより赤くなる」と共和党を表す色になぞらえてX(旧ツイッター)に投稿した。
テキサス州では連邦議会の議員選出のための区割り権限を同州が持つ。本来10年ごとの国勢調査に合わせて、区割りを変更するケースが多いが、共和党系の知事と共和党が多数を占める議会が結託すれば変更が可能だ。
同州選出の連邦下院議員は38人で、現在は25人が共和党だ。新たな地図では直近の大統領選の実績に照らすと共和党優勢の選挙区が新たに5つ増える可能性が高まり、下院議員の8割近くが共和党になる。この割合は前回のトランプ氏のテキサス州での得票率56%を大きく上回る。
現在、米連邦下院議会は共和党218議席、民主党213議席と僅差となっている。仮に共和党がテキサス州で5議席を民主党から奪えば、26年の中間選挙後に共和党が優位となる可能性が高まる。
テキサス州では区割りを巡り両党が応酬を繰り広げていた。州議会の民主党議員は区割り案の可決を妨げるため50人以上が州外に逃れ、2週間にわたり議事進行に必要な定足数を満たさない状況をつくった。アボット知事は議会をボイコットする民主党議員に民事上の逮捕状を発行して脅した。
民主党陣営はテキサス州での区割りに対抗し、カリフォルニア州で民主党優位の区割りを進める方針だ。このほか共和党優位のインディアナ州やミズーリ州でも区割り変更の議論が進み、影響が全米に飛び火している。
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