小泉進次郎防衛相は1日、米国とイスラエルによるイラン攻撃に伴う中東情勢の緊迫を受け、自衛隊による邦人輸送に備える方針を示した。「常に部隊を速やかに派遣する態勢を整えている」と強調した。防衛省内で記者団に語った。

自衛隊による緊急時の邦人輸送は、防衛相が外相の要請を受け部隊に出動を命じる。イランにはおよそ200人の在留邦人がいる。周辺の中東諸国も緊張のレベルが高まる。

外務省はイラン全土に危険情報の「レベル4」(退避勧告)を出している。28日にイスラエルの危険情報は不要不急の渡航をやめるよう求める「レベル2」だった地域も「レベル3」(渡航中止勧告)に引き上げた。全土がレベル3以上となった。

アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、バーレーン、クウェート、オマーン、ヨルダンの全土とサウジアラビア・リヤド州の危険情報をレベル2に上げた。

外務省は1日、攻撃を受けて主要7カ国(G7)の外相が電話協議したと発表した。茂木敏充外相は各国の自国民の安全確保へ向け、G7の連携を呼びかけた。

同省はイランの現地邦人の退避の具体的なオペレーションを公表していない。幹部は「退避は陸路ではないか」と話す。

陸路退避が困難な場合は、過去には自衛隊機を使って邦人の退避を助けた事例もある。2021年にイスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧した際は、自衛隊の輸送機を現地空港に送った。

23年のイスラエルとイスラム組織ハマスの衝突時は、周辺国に自衛隊機を送った。24年には情勢が悪化するレバノンからヨルダンへの邦人退避に自衛隊機を活用した。

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