
【NQNニューヨーク=戸部実華】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まり、午前9時35分現在は前日比342ドル23セント安の4万5882ドル92セントで推移している。エネルギー価格の先高観や米連邦準備理事会(FRB)が年内利下げを見送る可能性が相場の重荷となっている。ダウ平均の下げ幅は一時400ドルを超えた。
米国・イスラエルとイランの軍事衝突が続くなか、前日にはイスラエルがイランにある世界最大級のガス田を攻撃したと伝わった。
19日にはカタール国防省が世界最大級の液化天然ガス(LNG)施設がイランのミサイルで被害を受けたと明らかにした。軍事衝突の激化によって原油や天然ガスの供給不足が長引くと懸念されている。
19日朝の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物は1バレル97ドル台半ばと前日終値(96ドル台前半)を上回って推移している。18日には100ドル台に乗せる場面もあった。
インフレ懸念などを背景に19日朝の米債券市場で長期金利は4.32%と昨年8月以来の高水準を付ける場面があった。
前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表された2026年の成長率とインフレ率見通しは引き上げられた。パウエルFRB議長は中東情勢の米経済への影響は不透明と強調し、インフレ鈍化の進展がなければ「利下げはない」と述べた。米短期金利先物市場では19日朝、年内の政策金利の据え置きを見込む確率が7割台に達した。
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが売られている。前日夕に発表した四半期決算と26年3〜5月期の業績見通しは市場予想を上回ったが、26年8月期通期の設備投資額の見通しが市場予想以上で財務圧迫が懸念されたとの見方がある。
株価が大幅に上昇してきた後で利益確定売りが出やすい。半導体など人工知能(AI)関連銘柄の一角のさえない動きも重荷となっている。
ダウ平均の個別銘柄ではキャタピラーやボーイング、エヌビディアが売られている。半面、セールスフォースやアムジェン、ウォルト・ディズニーは上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続落して始まった。半導体関連株が軒並み売られ、指数の重荷となっている。アルファベットやメタプラットフォームズ、テスラといった主力株も下げている。
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