日本時間の20日未明、注目の日米首脳会談が行われました。
高市総理はホワイトハウスに到着すると、トランプ大統領とハグ。
報道陣の前で高市総理は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと思っています」などと発言。
対するトランプ大統領は「日本の歴史上最多得票数で勝利した、非常に人気があり影響力のある女性だ」と、お互いにべた褒めするなど、和やかなムードで会談が進みました。
20日放送の「旬感LIVE とれたてっ!」には、米中の安全保障などが専門のキヤノングローバル戦略研究所・峯村健司氏と元NHK政治部記者のジャーナリスト・岩田明子氏が出演。
2人とも、日本政府の対応は「95点」と評価しました。
■「奇跡的に上手くいった」と峯村氏
峯村氏は会談そのものの「破綻回避」ができたとして“95点”と評価しました。
【峯村健司氏】「『戦後一番難しい(会談)』とずっと言い続けてたんですが、元々は全然目的が違ったんです。最初は中国のこととかを話そうと思っていたら、いきなりイランの話が出てきてしまって。
議題を全部途中で変えたという意味では、同行した日本政府の3人に聞いたんですけども、『ひょっとしたらもう会談がダメになるかもしれない』というぐらいピリピリした状況で行った中でいうと、『それを避けた』ということだけでも私は100点に近いんだろうと思ってます。
ただ、肝心のイラン問題をどうするかをある意味先送りしてるので5点だけマイナスをしている」
回避できたのは、高市総理や関係省庁の外交努力によるものと話します。
【峯村健司氏】「外務省だけじゃなく経産省とか防衛省がかなり緻密な準備をしていて、高市さんの切り返しも結構上手ですよね。
あの辺りが上手く合わさって、ある意味私は奇跡的に上手くいったとみています」
■「トランプさんを孤立させないことで会談に結びついた」と岩田氏
岩田氏は「NO!と明言せずにNOを言えた」として“95点”を付けました。
【岩田明子氏】「今回やっぱり目的が違って、対中国という意味で3月にセットしていたら、イランのことが起きたわけで。しかもトランプ大統領の言うことが朝令暮改で変わる中、何を要求されるかわからないという状況で、何度も極秘にNSC(国家安全保障会議)も開いて、答弁も緻密にギリギリまで詰めていって、ああいう雰囲気のいい会談で終わりました。
カメラが引いた後のやりとりの中でも、詰められることなく日本が想定した答弁で収まったというところは、本当に危機を回避できて良かったと思います。
防衛は、日本が法的にできないことをすごくヘグセス国防長官もわかった上でイラン攻撃の法的評価を避ける声明を出すというところで、トランプさんを孤立させないことができたのも、今回の会談に結びついたのかなと思います」
また、晩さん会には経済界の重鎮も多く招かれていたため、「怒らせて経済分野もご破算になったら困る」というトランプ大統領の考えもあったのではないかと推測しました。
■「高市総理の“ベタ褒め発言”に裏のメッセージ」峯村氏の独自目線
今回の会談も前回(去年10月)の会談と同様、和やかな雰囲気で進みました。
その中でも印象的だった、高市総理の「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」という発言。
峯村氏は、これは「考えに考え抜いたセリフ」であり、“裏のメッセージ”も込められていると独自目線で見解を語りました。
【峯村健司氏】「高市さんがかなり考えに考え抜いたセリフらしいんです。
確かに手放しで褒めてるように見えるんですが、裏を返すと今の現実の国際政治を言っているんです。超大国と言われるのはアメリカなわけで、そのアメリカが国際的なこの状況を守っているわけで、『あなたは平和と繁栄を守る責任があるんだよ』というようにも取れなくもない言い方にも聞こえる」
【青木源太キャスター】「この言葉に『攻撃やめなさい』という裏の意味がある?」
【峯村健司氏】「それもありますし。『繁栄』というのはまさにそういうことです。いま、『オイルの値段も上がって大変だよね』と。
トランプさんも、とにかく物価を抑えたいわけですから、『もうそろそろしっかり平和に向けていきましょう』というメッセージの裏返しということもありますよね」
■これまでの日本の指導者になかった高市総理の“強み”
今回の会談の冒頭で2人はハグをしました。
峯村氏は高市総理の出自を振り返ったうえで、こうした点に“強み”があると分析しました。
【峯村健司氏】「日本じゃあまりハグ慣れしてないですけど、高市さんはかつてワシントンで生活をしていて、そんなに違和感は正直ないです。
前回の訪米のときも高市さんは“はしゃいで”なんて批判がありましたが、『別に普通にやるよな、アメリカ人』という感じですね。
ボディランゲージの国なので、握手よりは体で見せるのがウェルカムっていう意味なんですよ。これはこれまでの日本の指導者に欠けてた部分だと思います」
■トランプ大統領の“癖”
また、岩田氏は「高市総理はトランプ大統領の“癖”の研究をしている」と分析しました。
【岩田明子氏】「高市さんが初めてトランプ大統領と会うときも、握手の仕方についていろんな人から話を聞いて、『トランプさんは必ず気に入った相手には、握手をしたら包み込む癖があるよ』とか、そういうことを聞きながら研究をしてますので。
ですので今回もトランプさんは手を広げていましたから、それに応える形でボディランゲージをやったんだと思います」
一方で、先進国の中で先陣を切ってアメリカとの“親密さ”を目立せた形にもなり、今後、イランの日本への対応に影響がないか、NATO各国との協調などについても注意が必要という指摘もありました。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年3月20日放送)
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