ニューヨークのウォール街 =遠藤啓生撮影

【NQNニューヨーク=三輪恭久】20日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比124ドル14セント安の4万5897ドル29セントで推移している。中東からのエネルギー供給や金融政策を巡って不透明な要素が多く、株売りが続いている。ダウ平均の下げ幅は一時300ドルを超えた。

米国とイスラエルによるイランへの攻撃に関して、イスラエルのネタニヤフ首相が19日の記者会見で早期に終結する可能性を示した。中東からのエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上閉鎖されていることについても、開通させることに協力する考えを述べた。

20日朝のニューヨーク原油先物市場ではWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物が1バレル95ドル前後で推移し、前日終値を下回っている。もっとも、中東のエネルギー生産やホルムズ海峡の航行が正常化するには時間がかかるとみられ、積極的に運用リスクを取りにくい地合いが続いている。

今週は米連邦準備理事会(FRB)のほか、欧州の主要中央銀行が政策金利の据え置きを決めた。原油高が経済・物価に与える影響を見極める姿勢を強調し、市場では追加利下げの時期が遠のいたとの見方が広がる。20日朝の米債券市場では長期金利が前日比0.12%高い4.37%を付ける場面があり、株価の重荷となっている面がある。

FRBのウォラー理事は20日朝の米CNBCの番組に出演し、原油相場が数カ月にわたって高止まりすれば「いずれ(食品とエネルギーを除く)コア物価に波及する」と語った。利上げの可能性を排除しつつ、現時点では物価動向を見極めるために慎重になる必要があるとの認識を示した。

ダウ平均は前日までの2営業日で970ドルあまり下落し、2025年11月以来の安値を付けていた。短期間で大きく下げた後で、主力株の一角を買い直す動きがある。ダウ平均は一時、小幅な上昇に転じた。

ダウ平均の構成銘柄ではセールスフォースやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトが安い。エヌビディアとIBMも下落している。一方、シェブロンとコカ・コーラ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が高い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は3日続落して始まった。メタプラットフォームズやアルファベットといった大型ハイテク株が売られている。

サーバーなどを手掛けるスーパー・マイクロ・コンピューターが急落し、一時29%安となった。エヌビディアの半導体を搭載したサーバーを中国に不正輸出したとして、同社の共同創業者らが提訴されたことが19日分かった。経営への影響を懸念した売りが膨らんでいる。

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