沖縄県の米軍嘉手納基地

【ソウル=時事】韓国国防省は31日、韓国空軍の輸送機1機が7月に沖縄県の米軍嘉手納基地に緊急着陸したことを巡り、日本の領空通過を事前に求める手続きなどに問題があったとし、関係者約10人を処分したと発表した。輸送機が通告なく日本の防空識別圏に進入し、自衛隊機が緊急発進する事態となっていた。

韓国メディアなどによると、輸送機は7月13日、多国間訓練参加のため米領グアムに向かった際、日本の領空通過の許可を得ていなかったため、航路を迂回(うかい)。悪天候も重なり、計画より多くの燃料を消費し、嘉手納基地に着陸した。

この過程で輸送機は当初、燃料が尽きるのを懸念し「予防着陸」を日本の管制所に通告した。しかし、管制所がその意味を理解せず、輸送機は防空識別圏に進入。結局、管制所が輸送機に「メーデー(遭難信号)」を発するよう要請し、輸送機がこれに応じたため、着陸が許可されたという。

韓国メディアは、輸送機が事前に日本の領空通過の許可を得ていなかった上に、輸送機と日本の管制所の意思疎通に問題があったことが、今回の事態につながったとの見方を伝えている。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。