
高市早苗首相は31日、都内でインドネシアのプラボウォ大統領と会談した。経済や安全保障などでの連携を深めることを確認した。人工知能(AI)での政府開発援助(ODA)や防災、脱炭素などの協力を伝えた。
首相は会談の冒頭で「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の実現に向けて両国で地域を強く豊かにしていきたい」と呼びかけた。プラボウォ氏は「世界の状況が大変複雑化するなか、両国は解決に資する存在であるべきだ」と訴えた。
プラボウォ氏が日本を公式訪問するのは2024年10月の大統領就任から初めて。両首脳は元赤坂の迎賓館で会談後、共同記者発表を経て、昼食会に臨んだ。

海洋安全保障の分野で連携を擦り合わせた。インドネシアは全方位外交を掲げ、米国と中国のどちらにも過度に依存しない立ち位置を探っている。中国の一方的な現状変更など、厳しさを増す安保環境についての認識を擦り合わせる。
インドネシアは原油調達の中東への依存度は低く、天然ガスを日本に輸出している。中東情勢に関しても意見を交わし、日本側からエネルギーの安定供給についての協力を要請したとみられる。
両首脳は両国がともに重視する5項目をテーマにODAなどでの協力を確かめた。日本はインドネシアの最大のODA供与国だ。
AIを防災や海洋、脱炭素・エネルギー、産業開発と並ぶ柱のひとつに据える。インドネシアは日本のODAによる支援で人材育成などの効果を期待する。
日本にとってインドネシアはFOIPの実現にとって欠かせない。2023年には当時の岸田文雄首相とジョコ大統領の首脳会談で、両国関係を「包括的・戦略的パートナーシップ」に格上げした。
首脳会談に先立ち、プラボウォ氏は30日には都内で日本貿易振興機構(ジェトロ)などが開催した「日インドネシア・ビジネス・フォーラム」に参加した。両国の企業間でエネルギー分野などの経済協力で合意した。
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