
【NQNニューヨーク=戸部実華】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比61ドル07セント(0.13%)安の4万6504ドル67セントだった。中東での軍事衝突の激化を懸念した売りが優勢となった。イランとオマーンがホルムズ海峡を巡る協定案を策定しているとの報道が出た後は下げ渋った。
トランプ米大統領は前日夜の演説で「今後2〜3週間にわたって(イランを)かなり激しく攻撃する」と語った。イランと協議を続けるが、合意しなければイランの発電所を攻撃する考えも示した。市場では「紛争終結の明確なシグナルは得られなかった」(UBSグローバル・ウェルス・マネジメント)との受け止めがあった。
イランによる報復攻撃も続いており、中東で戦闘が激しくなる可能性が意識された。エネルギー供給の停滞が長引くとの警戒感は根強く、2日の米原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5月物は1バレル113ドル台後半と前日終値(100ドル台前半)を大幅に上回る場面があった。
市場では「原油高が続くことで、企業の収益見通しを押し下げるとの懸念が高まっている」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との見方があった。景気敏感株や消費関連株が売られたほか、ダウ平均の構成銘柄以外では燃料高懸念からクルーズ船や空運株が下げた。
ダウ平均の下げ幅は一時600ドルを超えた後、急速に下げ渋り上昇に転じる場面もあった。イランがエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過する船舶を監視するためにオマーンと協定案を策定していると、米ブルームバーグ通信が2日午前にイラン国営メディアの報道を引用して伝えた。
報道によると、イランのガリババディ外務次官は「通過する船舶に安全な航行を確保するため」との考えを示したという。市場では「ホルムズ海峡は世界経済に大きく影響する重大な焦点であり、正常化への可能性が少しでも意識されれば心理改善につながる」(ニューバーガー・バーマンのシャノン・サコシア氏)との声が聞かれた。
ダウ平均の構成銘柄ではホーム・デポやシャーウィン・ウィリアムズ、アムジェンが売られた。キャタピラーやナイキも安い。一方、IBMやシスコシステムズ、ユナイテッドヘルス・グループは上昇した。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、終値は前日比38.235ポイント高の2万1879.182(速報値)だった。ネットフリックスやパランティア・テクノロジーズなどが上昇した。半面、テスラの下げが目立った。2日に発表した1〜3月期の世界販売台数が市場予想を下回り、嫌気された。
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