1日、倒壊した自宅で立ち尽くす男性(ナンガルハル州)=ロイター

【カブール=共同】アフガニスタン東部で8月31日深夜に起きた地震で、イスラム主義組織タリバン暫定政権は2日、死者が1400人を超えたと発表した。負傷者は3000人以上。被災地では崩壊した家屋の下敷きになった住民らの救出活動が2日も続いた。山岳地帯でアクセスが難しい上、道路が寸断された場所もあり、時間がかかっているもようだ。

タリバン暫定政権によると、死傷者はクナール州やナンガルハル州を中心に出ている。5400戸以上の家屋が被害を受けた。土や石でできた簡素な住宅が多く、被害が拡大した可能性がある。暫定政権は1日、両州で812人が死亡したと発表していた。米地質調査所(USGS)によると、マグニチュード(M)は6.0、震源の深さは8キロだった。

地元メディアなどによると、タリバン暫定政権は国際社会に支援を要請。暫定政権を唯一承認したロシアのほか、日本や周辺国が結束や支援の用意を伝えた。ただ、国連機関を除けば、インドがテント千張りと食料15トンを送る以外、目立った動きは見えていない。対外援助を削減しているトランプ米政権は哀悼の意を示したが、支援については不明だ。

タリバンは2021年8月の復権後、中学生以上の女子教育停止などの女性抑圧策を取り、各国は資金が直接渡るのを懸念。ロイター通信によると今年の人道支援は7億6700万ドル(約1139億円)で、22年の38億ドルから縮小している。

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