ウクライナの調査機関「レーティング・グループ」は、18歳以上のウクライナ国民を対象に8月下旬に行った世論調査の結果を公表しました。
それによりますと、「ロシアとの停戦に合意すべきかどうか」について「アメリカやヨーロッパから『安全の保証』を受けることを条件にすべきだ」と回答した人が75%にのぼりました。
ロシアによる再侵攻を防ぐための安全が保証されることを前提に停戦すべきだと考えている人が多いことが明らかになりました。
一方、軍事情報を伝えるウクライナのメディア「ミリタルヌイ」は、ウクライナが開発した新型巡航ミサイル「フラミンゴ」が8月30日、実戦で使われたと報じました。
ロシアが一方的に併合した南部クリミアにある基地などを攻撃した際に使用されたとしています。
新型巡航ミサイル「フラミンゴ」とは

ウクライナ軍が重視している兵器の1つが、ロシア領内を奥深くまで攻撃することが可能な射程の長いミサイルです。
このうちゼレンスキー大統領が「われわれが保有するなかで最も成功したミサイルだ」と誇示するのが、ウクライナのスタートアップ企業が開発した新型巡航ミサイル「フラミンゴ」です。
最大射程がおよそ3000キロとされ、1トンを超える弾頭を搭載し、最大速度は時速900キロとされています。
イギリスの経済誌「エコノミスト」は、アメリカの当時のバイデン政権が巡航ミサイル「トマホーク」の供与を拒む中、ウクライナは開発を進め、通常であれば数年から数十年で量産が可能になるところをわずか9か月に短縮したと伝えています。
ゼレンスキー大統領は、地元メディアの取材に対して「12月までにはさらに生産量を増やす予定だ」と述べ量産する考えを示しています。
ウクライナの領土防衛隊に所属し、軍事評論家のタラス・ベレゾベツ氏はNHKのインタビューに対して「このミサイルの開発はゲームチェンジャーとなる。ウクライナ国内の占領地域だけでなく、ロシア本土も攻撃範囲に入るからだ」と述べ、ウクライナにとって戦況を好転させる可能性のある兵器だと指摘しました。
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