【NQNニューヨーク=矢内純一】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比350ドル06セント高の4万5621ドル29セント(速報値)で終えた。米国のサービス業の景況感改善が投資家心理の支えとなった。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを再開するとの観測も株買いを後押しした。

4日に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の非製造業(サービス業)景況感指数は52.0だった。7月の50.1から上昇し、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(50.8)も上回った。米景気が底堅さを保っているとの見方につながった。

4日発表の8月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数は前月比5万4000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(7万5000人増)を下回った。週間の米新規失業保険申請件数は23万7000件と市場予想(23万件)を上回った。

朝方は売りが先行したものの、市場では「雇用関連指標が良くない内容だったことで、FRBの利下げ観測が改めて意識された」(CFRAのサム・ストーバル氏)との指摘があった。ダウ平均は前日まで3日続落しており、主力株の一角を買い直す動きが出やすかった。

ダウ平均の構成銘柄では、アマゾン・ドット・コムの上昇が目立った。ゴールドマン・サックスやスリーエム(3M)も上昇した。半面、セールスフォースが下落した。前日に四半期決算とあわせて発表した2025年8〜10月期の売上高見通しが市場予想に届かなかった。アムジェンとコカ・コーラも安かった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、前日比209.967ポイント高の2万1707.694(速報値)で終えた。

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