北海道根室市の自宅で、ソ連侵攻当時について話す角鹿泰司さん(常盤伸撮影)
◆終戦後、上陸したソ連兵が自宅に侵入
「日の出とともに起きて、母に海に連れられて、小魚やカレイをとって網に干す日々でした」。角鹿さんは、根室市の自宅で戦前の勇留島での生活を懐かしそうに回想する。当時は昆布やカレイなど水産資源に恵まれ、父親は自宅でヨード工場や昆布の乾燥施設を経営していた。 父親と一緒に切り立った崖で、かもめの卵を採ったことも。ロープを使って慎重に登り、無事に卵を手にした。「ゆでて食べた卵はおいしく、かけがえのないごちそうだった」
1943年ごろ、勇留島の自宅前で姉キヨさんと写真に納まる角鹿泰司さん(角鹿さん提供)
島での穏やかな日常は、終戦後のソ連侵攻で暗転。国後島や色丹島に続き、9月3日には歯舞群島に兵を進め、勇留島には約40人の兵士が上陸。当時8歳だった角鹿さんは、3人のソ連兵が自宅に侵入した時の様子を鮮明に記憶している。 「妹や両親らと母屋にいると、自動小銃を構えた兵士が入ってきて1メートルほどの距離で銃口を向けられた。とっさに『撃たれる』と思った。身を固くして震えていた」◆強制労働につかせたソ連軍 連行おそれ一家で島を脱出
兵士は軍事占領したドイツや旧満州(中国東北部)などで、ソ連兵が行ったのと同様の略奪を行った。 「家中を荒らし回り、時計や万年筆、貴金属など金目のモノを持ち去っていった。母が大切にしていた布団まで砂で汚された」
ソ連軍の兵士は駐留する志発島(しぼつとう)から3日おきに島の監視に巡回した。ソ連軍は住民の一部を労働力として強制的に徴用。角鹿さんの親族も缶詰工場やタラバガニ漁などに従事させられた。 翌1946年4月18日。ソ連軍に連行される事態を懸念し、角鹿さん一家も多くの島民とともに脱出を決意。深夜0時、母や姉、妹とともに「ポンポン船... 残り 916/1831 文字
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