フランスでは、バイル前首相の信任投票が否決されて内閣が総辞職したことを受けて、マクロン大統領は新たな首相に39歳のルコルニュ前国防相を任命しました。
10日、就任したルコルニュ首相は「野党との協力について変化が必要だ」と述べ、野党と柔軟に協議を進め、来年の予算案の成立に取り組む考えを示しました。

一方、フランス各地では10日、前の内閣が推し進めようとした緊縮財政やマクロン大統領の政治姿勢に反対する人たちなどが、デモなどの抗議活動を行いました。
首都のパリでも、一部でデモ隊と警察官が衝突し、催涙ガスが使われるなど一時騒然となったほか、オルセー美術館や商業施設が閉鎖され、影響が広がりました。
フランス内務省は、これまでに全国で470人以上が拘束されたとしています。
デモに参加した女性は「公共のサービスなど、あらゆる分野で予算が制限されている。ひどい状況で、人々はうんざりしている」と話していました。
フランスでは、今月18日にも全国的なデモやストライキが呼びかけられていて、少数与党による政権運営が続くなか、政治や社会の混乱にどう対応するのか、ルコルニュ首相は難しい対応を迫られています。
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