ネパールでは、政府がSNSを使えなくする措置をとったことをきっかけに、今月8日から翌日にかけて各地で若者を中心とした抗議活動が行われ、警察によりますと、これまでに51人が死亡しました。
抗議の高まりを受けてオリ首相は辞任し、新たな政権の樹立を求める若者らの代表と当局が協議を行った結果、大統領府は12日、スシラ・カルキ氏(73)を暫定首相に任命したと発表しました。
ネパールで女性として初めての首相になります。
カルキ氏は2016年からおよそ1年間最高裁判所の長官を務め、汚職に対する厳しい姿勢で知られ、主要メディアによりますと多くの若者が支持し、首相に推薦する声が上がっていました。
議会は解散され、解散に伴う総選挙が来年3月に行われる見通しで、カルキ氏は新政権の発足まで暫定首相を務めることになります。
一連の抗議活動では、一部が首相の自宅に火をつけたり、閣僚に暴力を振るったりしたほか、各地の刑務所から1万2000人以上の受刑者が脱走するなど混乱が続いていました。
抗議活動に参加した若者たちは、政治家による汚職の撲滅や格差の解消などを求めていて、事態を鎮静化できるかが課題となります。
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