イスラエルは、ガザ地区北部のガザ市がイスラム組織ハマスの最後のとりでになっているとして制圧に向けた攻勢を強めていて、アメリカのニュースサイト「アクシオス」やCNNテレビは、イスラエル当局者の話として、イスラエル軍がガザ市への地上作戦を開始したと伝えました。

このうち「アクシオス」は、イスラエルを訪れていたアメリカのルビオ国務長官がネタニヤフ首相に対し、「トランプ政権として地上作戦を支持する」とした上で、できるだけ早く終わらせるよう求めたとしています。

イスラエル側からはこれまでのところ、地上作戦を開始したという明確な発表はありませんが、イスラエルのメディアは16日、ネタニヤフ首相が「ガザでの激しい作戦が昨夜、開始された」と述べたと伝えています。

また、カッツ国防相は16日朝、SNSに「ガザは燃えている」としたうえで「イスラエル軍は人質の解放とハマスの打倒に向けた条件を整えるために戦っている」と投稿しました。

パレスチナのメディアは16日、ガザ市の各地で激しい攻撃が続いていて、16日の朝以降、ガザ地区全体で40人以上が死亡したと伝えています。

ガザ市は、人口が100万近くとされ、すでに35万人以上が避難したと伝えられていて、イスラエル軍はすべての住民に対し退避通告を出しています。

ガザ地区の保健当局はこれまでに地区全体で6万4900人以上が死亡したとしていて、最大都市のガザ市への攻撃が本格化することで、さらなる住民の犠牲と人道状況の悪化が懸念されています。

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