パレスチナのガザ地区への攻撃を続けるイスラエル軍は16日、「ガザ市での地上作戦を拡大し始めた」と発表し、最大都市ガザ市の制圧に向けた地上作戦を開始したことを明らかにしました。
イスラエルのメディアはガザ市にハマスの戦闘員が数千人いるとの軍の見方を伝えていて、ザミール参謀総長は「地上作戦は人質の解放とハマスの壊滅に向けた重要なステップだ」と述べました。
ガザ地区では15日から激しい空爆も行われていて、地元の保健当局は16日、過去24時間に59人が死亡したと発表しました。

一方、新たな作戦には各国から非難が相次いでいて、イギリスのクーパー外相は「さらなる流血を招き、罪のない民間人の命を奪い、人質の安全を脅かすだけだ」とSNSに投稿したほか、ドイツのワーデフール外相も「完全に間違っている」と会見で述べて、停戦の実現を訴えました。
イスラエルメディアは軍の情報としてガザ市にはいまもおよそ60万人がとどまっていると伝えていて、地上作戦によって住民の犠牲がさらに増えることが懸念されています。
トランプ大統領 ハマスをけん制

アメリカのトランプ大統領は、ホワイトハウスで16日、記者団から、イスラエル軍の作戦を支持するのか問われ「様子を見なければならない。私はそのことをあまりよく知らない」と述べるにとどめました。
一方で「ハマスがみずからを守るために人質を盾にするのであれば、地獄を見ることになるだろう」と述べ、ハマスをけん制しました。
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