高層ビルが立ち並ぶロンドンの金融街=ロイター

【ロンドン=江渕智弘】英統計局が17日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.8%上昇した。前月と同じ伸び率だった。しつこいインフレの原因になっている食料品は5.1%上がった。

モノの上昇率は2.8%と前月から0.1ポイント拡大した。ノンアルコール飲料を含む食料品は前月の4.9%から高まり、2024年1月以来の上昇率だった。サービスの上昇率は4.7%となり、前月から0.3ポイント縮んだ。

エネルギーや食品などを除くコア指数は前月比で0.2ポイント小さい3.6%の上昇だった。

24年9月にいったん1.7%まで落ち着いたCPIの上昇率は再び拡大の傾向にある。英政府は25年4月に国民保険料の企業負担を引き上げた。モノやサービス価格への転嫁が広がる。

イングランド銀行(中央銀行)は9月の上昇率が政策目標の2倍の4%になるとみる。24年夏から25年8月まで計5回利下げしたが、今後はペースの鈍化が予想されている。

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