
神奈川県真鶴町の教育委員が17日、小林伸行町長が発行したチラシなどに「大きな疑義を抱いた」として、町長に公開質問状を提出した。教育委員会のメンバーのうち、纐纈(こうけつ)仁志教育長を除く4人の署名によるもの。瀧本朝光委員は「政治家による教育行政への介入が起きてほしくない」などと提出の理由を挙げた。
小林町長は中学校給食の導入を巡り、自身の町政報告のチラシで「教育長の協力が得られませんでした」などと記載し、纐纈教育長を再任させないことに言及していた。
公開質問状の質問は5項目。チラシの記載の具体的内容▽どのような教育を考えているのか▽政治的中立などの点で町教委との関係をどう考えるか――などを尋ね、26日までの回答を求めている。
瀧本委員らは「町長の一方的な発信は町民の誤解を招いている。知りたいことに答えてほしい」と話す。今後の教育委員会定例会でも話題にする可能性があるという。
小林町長は取材に「なんでこんなことをやるのか。質問に回答すれば(委員の)不安は解消されるだろうが、残念」と話した。また、11月24日で任期満了を迎える纐纈教育長を再任しない考えは変わらず、意中にある新しい教育長の着任は来年の「4月以降」と説明した。【本橋由紀】
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