
埼玉県鴻巣市は市名の由来の一つにもなっている国特別天然記念物のコウノトリを「市の鳥」に指定することを決め、10月1日に告示する。経済・社会・環境が調和した持続可能なまちづくりのシンボルとするという。
コウノトリは白い体に黒い翼、紅色の足が特徴で、翼を広げると最大2メートルにもなる。かつては全国に生息していたが、乱獲や農薬の影響で減少し、1971年に野生の繁殖個体は絶滅。多摩動物公園(東京都)が88年に国内初の人工繁殖に成功し、兵庫県豊岡市など各地で保護・増殖の活動が進められている。
鴻巣市の鴻神社にはコウノトリが産んだ卵を狙った大蛇を退治したという伝説もあり、市民にはなじみ深い鳥だ。同市は2022年に「コウノトリ野生復帰センター天空の里」を開設し、将来の繁殖・放鳥も目指して県こども動物自然公園から譲り受けた2羽を飼育している。
10月26日には天空の里でセレモニーを行い、記念のプロモーション動画などもお披露目する予定。同市によると、コウノトリを自治体の鳥に指定するのは兵庫県などに続いて5番目。【中山信】
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