
猫にとっての幸せって?(写真はイメージです) Vitaliy Shevchenko-Unsplash
<前脚に障害があり、カンガルーのように後ろ脚で歩く猫が保護された。安楽死させられるはずだったその猫が今、元気に暮らす姿に多くの人が心を打たれている>
保護された猫の前脚の状態を見た獣医師は、この子は幸せには生きられないと判断した。しかし、そうは思わない人がいた。
【画像】「愛される価値がある」...安楽死寸前だった保護猫の今
パジェット・ウィリアムズさんがその猫と出会ったのは2022年、カナダのカルガリーにある動物病院に勤務していた時だった。どうして野良猫だったのかは分からない。それでも特別な猫だということはすぐに分かった。前脚の骨の形成に異常があり、前脚が通常よりも細くて短かったのだ。
この脚の状態を見た獣医師に、生命の質は良くないだろうと判断され、猫は安楽死させられることになった。しかしウィリアムズさんは、この子はきっと幸せに生きられると確信して、安楽死に反対したと本誌に語った。
その晩、ウィリアムズさんはこの猫を自宅に連れて帰り、カンガルーを略して「ルー」と名付けた。
「この子の姿は痛々しかった」とウィリアムズさんは振り返る。「やせ細って骨と皮状態だった。けれどケージから出した瞬間、盛大なゴロゴロが始まった。撫でられるのも大好きだった」
「私は学校に通っていたのでペットを増やすつもりはなかったけれど、安楽死はありえなかった。この子は間違いなく、私の所に来ることになっていたんだと確信した」
最初は正式な里親が見つかるまで一時預かりのつもりだったというウィリアムズさん。しかし2人は「あっという間に恋に落ち」、ルーは生涯寄り添ってくれる飼い主を見つけた。
ルーはすぐに新しい家に落ち着いた。お兄ちゃん犬のフィンジャミンとは大の仲良しになり、まったりできるソファは一番のお気に入りの場所になった。
前脚の障害が特別な介助や世話を必要とするのかどうか、最初は分からなかったが、間もなくその必要はないことがはっきりした。ルーはすばしこくて敏捷で、高い所にもジャンプできることを証明して見せた。
「最初は新しい環境にもフィンジャミンにも徐々に慣れてもらおうと思っていたけれど、たった2日ですっかり馴染んでしまったので、思い切って自由に探検させることにした。この子は見事に順応して、かけがえのない存在になった。誰かにくっつくのが大好きで、出会ったどんな動物とも仲良くなり、問題を起こすこともない」とウィリアムズさんは本誌に語った。
ルーは時折、前脚を使ってバランスを取りながら4本の脚で歩くこともある。ウィリアムズさんは最初は心配していたが、今はルーの体重が増えて肉付きが良くなり、体をしっかり支えられるようになった。
ウィリアムズさんがTikTok(@pagetwilliams)に投稿したルーの動画は67万3300回以上再生され、「いいね」は14万を超えている。投稿には「世界中から愛される価値があるよ、大好きなルー」というキャプションが添えられている。
ルーに生きるチャンスを与えてくれたウィリアムズさんには、感謝の言葉が多数寄せられた。
「ルーがみんなの心をつかむことは分かっていたけれど、こんなにたくさん温かい励ましのメッセージをもらえるとは思わなかった。私にとって、この子を救う以外の選択肢はありえなかった」とウィリアムズさんは言う。
ルーは大人気になって、コメント数は1700件を超え、恐竜のようなユニークな姿を褒める声も続出している。
「この美しい子は最高の愛情を与えてくれるね」
「特別な肉球に、ティラノサウルスみたいな腕!可愛い!」
「キャットレックス」
「この子の里親になってくれてありがとう」
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