坂口志文・大阪大特任教授のノーベル賞受賞を喜ぶ愛知県がんセンター研究所の井本逸勢所長=名古屋市千種区の同センターで2025年10月6日午後7時26分、川瀬慎一朗撮影

 2025年のノーベル生理学医学賞の受賞が決まった大阪大特任教授の坂口志文さん(74)は一時期、愛知県がんセンター研究所(名古屋市千種区)に所属した。研究所の井本逸勢所長(63)は「若い研究員の励みにもなる。お祝い申し上げたい」と喜びを語った。

 坂口さんは京都大大学院を中退し、1977年10月から80年3月まで研究所の実験病理部門に所属。実験動物を使った自己免疫に関する研究に打ち込んだ。2016年の講演では、研究所に所属していた研究者3人の名前を挙げて、「若い時に受けた影響は大きい」と語ったという。

 井本所長は「あの時の研究が原点となり大きな成果につながったと思う。研究所にとっても非常に栄誉なこと。研究の面白さや大切さを若い人に伝えてほしい」と話した。【川瀬慎一朗】

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