
岐阜県御嵩町立上之郷小(児童78人)に、3頭のヤギがやってきた。校庭の雑草を食べてきれいにする農業生産法人の「山羊(やぎ)さん除草隊」で、10月まで学校に“常駐”。児童たちが交代で世話をし、草を食べてもらうよう健康チェックも行う。
同校は、校舎の周りに急傾斜ののり面が広がる。毎年夏に男性教諭らが草刈りをしていたが、負担が大きいため、ヤギとともに緑地管理事業を手がける「フルージック」(美濃加茂市)の除草隊に作業を依頼した。ヤギが学校に常駐するのは初めてという。
3頭は黒毛の「クーロン」、栗毛の「ジン」、白毛の「ノル」。おとなしく人懐っこい性格で、柵で囲んだのり面の雑草をむしゃむしゃ食べている。休み時間になると、児童たちが集まって柵越しに頭をなでたり、草をあげたりして触れ合っている。
同校では既存の動物小屋はあるものの、かなり以前から動物は飼っておらず、小林聖子教頭は「普段動物と触れ合う機会がなく、子どもたちは怖がるかと思ったが、全然大丈夫でした」と笑う。

ヤギの世話は5、6年生30人が交代で担当。水の補充や小屋の清掃のほか、草の食べ方やふんの量などを観察し、わずかな変化でも気づいたことを日誌に記録している。
6年のヤギ隊長、纐纈来毅(らいき)さん(11)は「3頭それぞれ性格が違い、みんなの人気者。毎日元気に草を食べてもらえるよう、一生懸命世話をします」と張り切っている。
ヤギは9月1日から3週間常駐し、一度帰ったあと、10月も3週間ほど学校に常駐する。【稲垣洋介】
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