新デザインの「パンダくろしお」の出発を見守る天野喜孝さん(左から2人目)ら。車両正面上部のパンダ3頭は天野さんがデザインした=大阪市淀川区のJR新大阪駅で2025年11月11日午前7時33分、小坂春乃撮影
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 大阪と和歌山県を結ぶJR西日本のラッピング列車「パンダくろしお」の新デザインが11日、お披露目された。人気ゲーム「ファイナルファンタジー」のキャラクターデザインなどで知られるアーティスト、天野喜孝さん描き下ろしのジャイアントパンダやキリン、チーターなどの動物のイラストが車体を彩る。

 和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」(AW)とJR西が手がけた三つ目のデザイン。車体正面や側面、車内の枕カバーなどに、色鉛筆を使ったような優しいタッチで動物たちが描かれている。AWで暮らしていた良浜(らうひん)ら親子パンダ4頭は今年6月に中国に返還されたものの、パンダくろしおの利用状況は好調といい、新しいデザインで「パンダロス」のファンにも楽しんでもらおうという狙いだ。

新デザインの「パンダくろしお」の側面。天野喜孝さんがデザインしたパンダやキリン、チーターといった動物たちがいきいきと描かれている=JR西日本提供
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 11日朝に新大阪駅で出発式があり、天野さんも参加。「動物を描いていくと止まらなくなった。街や野山を走る電車で、風景の一部になってくれたら」とあいさつした。

 大阪市北区の50代の女性会社員は新しいパンダくろしおが登場する度、初日に乗車してきたという。「1時間だけ仕事を休み、天王寺まで乗る。ラッピング列車も終わってしまうのではと思ったが、こうして継続してくれてうれしい」と喜んだ。新しいデザインの運行スケジュールは、前日夕方にパンダくろしおの公式X(旧ツイッター)で公開される。【小坂春乃】

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