「まるで人間」な犬はSNSに溢れている(写真はイメージです) Jenny Marvin-Unsplash
<飼い主の気持ちを敏感に察知し、「ルームメイト」のように寄り添う人間的な犬種とは>
飼い主に「言い返す」犬、人間のように座る犬、部屋から部屋へと飼い主のあとをついて回る犬、犬よりも見知らぬ人に関心がある犬など、SNSには「人間っぽい犬」が多数紹介されている。飼い主はこうした犬の「クセ」をかわいがるだけでなく、受け入れ、ペットというより家族や友人として扱う。
感情に敏感で、社交相手を選び、飼い主の生活リズムをそのまま自分のものにしてしまう、「毛むくじゃらのルームメイト」のような犬について、獣医師のネサニエル・レイクストローに話を聞いた。
犬は、人間の声を「聞く」だけではなく、感情を「読み取る」ことが研究でわかっている。人間の姿勢、表情、声、さらには匂いに表れる感情に応じて異なる反応を示す。言葉だけでなく、動きや声の調子、ストレスや落ち着きの化学的なサインまで含めて読み取っているのだ。
こうしたサインは犬の行動を左右し、悲しみには寄り添うように、緊張には警戒を強め、喜びにはふざけた仕草で応えることもある。研究者らは、この敏感さは学習によって得る部分もあると考えている。犬が暮らす環境や日々の人間との関わりが、私たちの感情を読み取る力をより鋭くしていくのだ。
こうした背景を踏まえ、レイクストローが、人とのシンクロ度が高いとされる5つ犬種を挙げた。
1. ボーダーコリー
ボーダーコリーは、卓越した牧羊能力で知られ、「最も賢い犬種」と広く評価されている。レイクストローによれば、この犬種は日常のルーティンを驚くほどよく理解しているとみられる。
「彼らは小さなサインを見逃さず、すぐに行動を調整し、どんな作業にも関わりたがる。知性と注意深さを兼ね備えている点は、人間的だ」とレイクストローは述べる。
2. プードル
プードルは、ボーダーコリーに次いで賢いと言われる。レイクストローは、「プードルは鋭い思考力を持つだけでなく、飼い主の気分にも非常に敏感だ」と話す。「何かが普段と違うとすぐに察知し、何も言われなくてもそばにいようとする」
3. ゴールデンレトリバー
ゴールデンレトリバーは、ユーモラスで人間じみた仕草をカメラに収められることも多く、目線をそらしたり、わざとらしく注目を集めたりする。
「この犬種は人の感情を読むことに優れている」とレイクストローは話す。「声の調子、体の動き、感情の変化に対して、人間が共感するように穏やかな反応を示す。日常の活動や社交の場に加わることを好む」
4. ラブラドールレトリバー
ラブラドールレトリバーは、アメリカ・ケンネル・クラブ(AKC)の人気犬種ランキングで31年連続1位だ。
「ゆったりしていて、人に寄り添う性質」だとレイクストローは説明する。「家族の様子をよく観察し、忙しい家庭でも落ち着いた家庭でもすぐに適応する。ともに行動し、人とのつながりを大切にする」
5. ジャーマンシェパード
ジャーマンシェパードは、数々の理由で犬の世界の頂点に君臨するが、専門家によれば、真価はその気質にあるという。AKCは、忠誠心、勇敢さ、安定感、自信、そして高度な指示を学習できる稀有な能力や、大切な人を守ろうとする本能を挙げる。
こうした特性は、家庭の頼もしい番犬としてだけではなく、警察や軍、捜索救助など幅広い現場で活躍する才能につながっている。
「多くの飼い主がこの犬を『パートナー』と呼ぶのは、飼い主のしていることに関わりたがるからだ」とレイクストローは述べる。「深い絆を結び、複雑な指示を理解するだけでなく、感情のサインにもよく注意を払う」
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