
国立病院機構は19日、沼田病院(群馬県沼田市)を2026年6月1日付で廃止すると発表した。患者の減少や医師不足が深刻となり、医療体制の維持が困難になったとして25年8月、地元自治体などでつくる協議会で状況を説明。12月5日の協議会で同院の医療機能を他の医療機関が分担して承継することなどを確認していた。
沼田病院は病床数110床。常勤医師10人、常勤看護師62人を抱える。現在の入院患者は20人程度。26年1月5日に入院の受け入れを休止し、同30日には新規患者の受け入れを休止する。かかりつけ患者の再診も3月末に終了し、患者は他院に紹介して引き継ぐ。
国立病院機構が発足した2004年以降、同機構の病院が廃止されるのは08年12月の南横浜病院(横浜市)以来2カ所目。群馬県内の同機構の病院は高崎総合医療センター(高崎市)と渋川医療センター(渋川市)の2カ所となる。沼田病院は1941年に陸軍病院として創設。45年に国立沼田病院として発足した。
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